千姫のひとりごと

千姫の日々の気づきや想いを「ひとりごと」として綴っています。目に留めて頂ければ、これも何かのご縁・・・

個を立てる(2)

今回の展覧会では
本展に出品した猫の新作と
昨年までの流れの山門の画と二枚展示した


会場に私の絵はがき(猫)も置いてあり

お客様に言われた言葉が

『もう一つ別の方が欲しい』と


また搬出終了時
今年の新人入会者に絵はがきを差し上げようとしたら

『嫌いだから要りません』と言われた


きっと昨年までの作品なら受け入れられただろう


それは本部先生方でも同じだろうと思います


『頭おかしくなったの?』と言われたり
『あなたの作品は講評しません』とも言われました


でも私
ちっともショックじゃありません


今回の絵を完成させるにあたって
さまざまな新しいことを試作したことにより
たくさんの勉強ができました

試さなかったらわからなかったことが経験できました


初めて使用した絵具が
時間が経つと色がくすんでしまい
もっと色の勉強をしたいと思いました


私の描き方に合う絵具の色は
私自身でしか探せないと思いました


『前の方が良かった』という意見も多くありました


展覧会での合否を問うなら
今までの作品の進め方がよいのでしょうが

私は戻るつもりはありません


師が常に仰っている言葉は

『人の自分の絵に対するいろんな意見を聞きなさい』


他人の方が作者よりわかるので
そういう意見を取り入れなさいということです


それは大変重要なことだと思います

しかし

それは大変間違ったことだとも思います


特に今
自分を壊し新しい自分を見つけようとしている者にとって

自分の進む道を模索している者にとっては
それは手足を目を奪われる気持ちになるような気がします


茶道や華道のように
型が決まったものならお稽古が必要でしょう


自分の方向がしっかり見えて
したいことが決まって
それにはどうしたらよいかというときになって
はじめて質問や疑問が出てくると思います


その状態になるまでは
自分でぶつかり続けるしか仕方ない


今回一枚の画を仕上げて分かったこと


絵具を今までより
色数も量もたくさん使用しました

そういうところがどんどん濁ってしまいました


本部のN先生にお聞きしたら

『そういう時は思い切って上から明るい色をかける』

と教えていただきました


後になれば
なーんだと思うことです


しかし

この手順を踏んでやっと
身に応えて理解できたということです


内から発色するような絵を描きたいです

5月19日からのMAD展は新作を発表します


次のモデルが決まりました