千姫のひとりごと

千姫の日々の気づきや想いを「ひとりごと」として綴っています。目に留めて頂ければ、これも何かのご縁・・・

絵を描くということ

昨年の秋から
それまでより少し多めの時間を
絵を描くことに費やすようになってから
何とはなしに
―絵を描くととはなんぞや―
そんなことが解りかけてきた

絵を描き始めたころは
何を描いたら良いか分からなかった

ちょっときれいな風景に出会ったら
写真を撮って
それを見ながら絵を描いたら
それはそれなりに絵になると思っていた

きれいな花を見つけたら
それを描いたらよいと思っていた

描けた作品を周囲の人に見せたら
―ああキレイ―
そんなふうに言ってもくれた

それが展覧会に出すようになって

それだけでは
なかなか評価されないということを知った

もっとキレイな絵を描くにはどうしたらよいか
もっと人に認めてもらうにはどうしたらよいか

そんなこんなで悩んでいた時代

それを追究していた時代

何度も恥をかくことが続いた

―見たまま描いたキレイな絵―

その先には何も生まれないことが解った

―人に認めてもらえる絵―

それが先にありきの絵は自分の絵では無かった


何を描いたら良いのだろう

モチーフ探しは
それはそのまま自分探しの旅だった

キレイな風景や高尚な意味を持つ絵

そういう絵を描きたかったが
それは理想の夢の自分であって
現実の自分探しで得たモチーフは
どこにでもある日常の風景であった

―今あるところに輝きを見つける―

それに意味があるように思った


モチーフ探しは自分探し

そして

絵を描くことは
風景を写すだけでなく
そこから創っていく作業に意味がある

それは

―自分創り―


塗ったり描いたり削ったり
溶いたり擦ったり写したり
線を入れたりぼかしたり

いろんな表現は
自分の経験や知識の積み重ね


早道も無い

自分で経験せずに
人に聞いて描いたものは身にならない

中身が無い

失敗して恥をかいて初めて身になる

絵描きは恥かき


小手先のテクニックだけでは
なんにも生まれないことを知った


ずっと若いころ(今も若いけど・笑)

―絵を描くことは生きること―

そんな言葉を生意気にも吐いていた


それが最近になって
真剣に絵に取り組もうと考えだしてから


自分にずっしりと降りてきた感じ



絵を描くということを
もっと大切にしたいと思いました