千姫のひとりごと

千姫の日々の気づきや想いを「ひとりごと」として綴っています。目に留めて頂ければ、これも何かのご縁・・・

『法定通貨』と『地域通貨』

一般に流通している通貨(法定通貨)のはたらきには
2つの側面があります。
1つは何かと何かを交換する際の
便利な交換アイテムとしてのはたらき。
これは平等ですよね。
もう1つはその便利さの中で
一方向的吸収アイテムとしてのはたらき。
おや?こちらは何だか不平等な感じですね。

詳しく申しますと
私たちが物を売ったり買ったりする場合
その対象物の価値は例えば食べ物や日用品のように
減ったり変化することがほとんどですが
お金は変化しません。
私たちの身近な交換アイテムとしての通貨ですが
物とお金の交換は
価値が刻々と減るものと一向に減らないものとの交換で
常にお金の方が有利になります。

私たちが何かを生産したリ販売するということは
常に不利な条件を抱えていて
時として資金を借りる必要が生じます。
その時に利子がつくのは当たり前だと思い込んでいますが
その利子こそが不平等な交換の証です。

もちろん、どんな場面でも使えて
とても便利なものではありますが
常にお金より不利な立場の生産者たちは
利子を払えなくなれば抵当をとられたり
破産してしまいかねないですから
収益の増加を図ります。

その結果
様々な環境破壊や人間生活での破綻が起きやすく
物価は高騰
広く庶民がその利子を様々な形で払うことになり
さらにはその社会の歪みの中で
生活しなければならないという循環を生んでゆきます。

お金はただ貸すだけで増え続けるので
お金を持つ人に富の集中を起こし
権力を発生させてゆきます。

この現象はまるで
映画『千と千尋の神隠し』*のカオナシです!
カオナシは砂金を出しながら、周囲を奴隷化しては
どんどん自己肥大していきましたね。

地域通貨はそんな不平等な
吸収アイテムとしての働きを切り取った通貨です。
それはバランスのとれた循環へと
現代社会の補完を促す役割があります。

そして自然の摂理と同様に
一年経つとゼロに戻ります。
季節が廻れば消える生きたお金です。
自然界では生きる糧は
生きようとするものに常に与えられるはず。
地域通貨はそんな暮らしを創る
やさしい交換アイテムなのです。