千姫のひとりごと

千姫の日々の気づきや想いを「ひとりごと」として綴っています。目に留めて頂ければ、これも何かのご縁・・・

生きるということ

Rちゃん 16才

昨日の昼過ぎのこと

『Kさん(店長)います?』

妙なテンションで現れた

『きょうはお休み』

『・・・』

少し言葉を詰まらせた後

また妙なハイテンションで
Kさんに会いに来たわけを話しかけた

目がおかしかった

『何があったの?』

私は話をさえぎり
Rちゃんの目を見つめた

『ん?』

彼女はとぼけた

しばらく目を見続けていたら
彼女の瞳から涙が零れてきた

それでも私から
視線を外そうとしない

我慢していた

その小さな命が
壊れそうに震えている

思わず抱きしめてしまったよ

ギューッと

Rちゃんは店長になつき
時おり事務所に遊びに来て
私とは何度か顔を合わせている程度


複雑な家庭環境と

永年の不安定な精神状態

おまけにその日は
公募展に落選の絵を取りに来た帰り道

行き場が無かった

心療薬を飲み過ぎていると気づいた



その日
彼女が絵を描いているのを初めて知った私は
その流れでいろんな話をして

また彼女の絵を見る約束をした



そしてきょう


来年の展覧会の研究会の最中に
店長から電話が入った

Rちゃんが絵を見てもらいたいとのこと



早!


会場が私の事務所の近くなので
研究会場まで来ると言う

私は仲の良い先生にお願いした

研究会中
Rちゃんは真剣な眼差しで
しっかり見学し続けていた


研究会終了後

Rちゃんの絵を仲間たちと見た


15号のキャンバスに描かれた
赤と深緑の層と波打つリズム


初めて描いた油絵

抽象画


『ほとばしるエネルギー』

しかし

『その裏はとても苦しい』

という表現の絵



児童画教育に優れたT先生が
その思いをしっかり受け止めて
その絵を真剣にアドバイスして下さった

おまけに音楽も好きなRちゃんに
手作りオカリナを作りに
家までおいで〜って誘って下さった

Rちゃんは利口で
絵のことについても
深い意味のある話しをしても
キチンと理解する


緊張して疲れた彼女を
家まで送る車内で私は

『絵を描くというのは生きるということ』


なんて言ったりして

遠い昔のことを思い出してしまった


目の前にいるRちゃんは
私の分身みたいで・・・




面倒みることになるのかな



なんて思ったりもした